November 11, 2011
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しかし、むろんジョブスの功績は讃えられてしかるべきではありますが、デニス・リッチーの業績も非常に大きかったと思います。1971年にトンプソンと共同でUNIXを開発、これがLinuxやMacOS Xの原型となって40年たった今も生き続けているとは凄いです。

さらに彼がほぼ単独で開発したと言われるC言語にいたっては、現在もほとんどのOSの開発言語になっており、C++やVisualC, C#、さらにiPhoneのアプリなどでも使用されているObjective-Cなど多くの後発言語を生み出すに至っています。

彼がカーニハンと共同で1988年に書いた書いた「プログラミング言語C」の教科書は私が学生の頃もバイブルでしたが現在も世界中で売れ続けており、この日進月歩のIT業界で、25年前のコンピュータ技術の実用書が現在も売れ続けているとはまさに驚く他はありません。

(余談ですが、カーニハンリッチーの他にはリチャードスティーブンスのUNIXネットワークプログラミングもよく読みました。これも今でも全く色あせてませんね)

シンプルな英単語と、直感的な記号の組み合わせからなり、しかも軽量で移植性も高いC言語の登場はまさにプログラミングのルネサンスで、大型ワークステーションからパソコンまで数々のシステムのOSに移植され、おびただしいアプリケーションが作られました。彼がいなければどうなったか、、、想像もしたくありませんが、少なくとも今のようなIT隆盛の世界には到底到達していなかっただろうと言えます。

ジョブズがコンシューマに向けた明確なコンセプトを打ち出し、強力な意思を持って革新的な製品を次々と打ち出してきたのに対し、その製品を支えるOS,アプリケーションを作る言語やOSを産み出してきたデニス・リッチー。まさにIT業界の表と裏の関係とも言えるこの二人がほぼ同時に世を去ったのは非常に感慨深いです。

ちなみに、、、

現在、プログラミングは非常に組織化され、仕様が細分化され、生産性や効率が重視されるあまり非常につまらないものになりつつあると危惧しています。極力単純労働化がされ、オフショアと呼ばれる単価が安い海外拠点での開発が当然のようにされています。

ただ、本来はプログラミングとは、もっと創造的であり、もっと楽しいものであるはずですよね。ただの電子の0と1の信号が、ある時は遠く離れた友人同士をつなげ、ある時は宇宙にロケットを飛ばしてくれる、まさに魔法です。

デニス・リッチーは、こうした魔法を、平易な文法を学ぶだけでだれでも習得可能にしてくれた、非常に偉大な人物だったと思います。

ジョブズとリッチーが生前交流があったかどうかは定かではありませんが(多分無かったでしょうが)、天国ではIT談義に花を咲かせていることと思います。まぁ、この世と通じるiPhoneを発明してもらうのはちょっと難しいかと思いますが、せめてこれからのITの趨勢を暖かく見守ってもらえれば有り難いですね。

偉大なる 愛すべき二人のハッカーに、合掌。

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